
02 / 08 LIQUIDS / 100mL
100ミリリットルと1リットルは、別のことを言っている
国際線の機内に持ち込む液体物には、容器の大きさと、袋の大きさの、2つの決まりがあります。この2つは足し算ではありません。国土交通省が2006年に出した概要と、2007年のよくある質問を読み直します。
どこから来た決まりなのか
国土交通省航空局の概要(平成18年12月19日)には、経緯がそのまま書かれています。同年8月10日に明らかになった「英国での航空機爆破テロ未遂事件」を受けたものです。
12月7日、国際民間航空機関(ICAO)が、液体物の機内持込制限に関するガイドラインを各締約国に通知しました。
日本も国際的な協調の観点から、このガイドラインに沿った新ルールを平成19年3月1日から国際線に導入した、と書かれています。
つまりこの決まりは、特定の事件のあとに各国が足並みをそろえて入れたものです。20年近く前の文書が、いまも保安検査場で効いています。
容器は100mL以下、袋は1L以下。両方
概要に書かれている中身は、4行です。あらゆる液体物は100mL以下の容器に入れる。それらの容器を、再封可能な容量1L以下の透明プラスチック製袋に余裕をもって入れる。
旅客一人当たりの袋の数は一つのみ。医薬品、ベビーミルク/ベビーフード、特別な制限食等については適用除外。
ここで読み違えやすいのが、100mLと1Lの関係です。国交省のよくある質問には、まさにその質問が載っています。
「100mLずつ入っている個々の容器が10個の場合、全部足して1L以下なので、ジッパーの付いたプラスチック袋にいれさえすれば機内へ持ち込めますか?」。
答えは「いいえ、持ち込めません」。個々の液体の量を足して1L以下なら良いというわけではなく、袋の大きさ(内容量)が1L以下であることが条件だ、と書かれています。
もうひとつ、容器の側にも同じ読み違えがあります。
「容器には120mLと書いてありますが、中身はどう見ても半分以下です」という質問に対して、答えは「個々の容器が100mL以下でなければ中に入っているものがごく少量であっても持ち込みができません」。
見ているのは中身の量ではなく、容器に書かれた容量です。
袋は「タテとヨコを足して40cm以内」
1Lの袋が見つからない、という質問への答えに、大きさの目安が出てきます。「形は、正方形でも長方形でもかまいませんが、タテとヨコのサイズが足して40cm以内のものを使用してください」。
質問の中で例に挙げられているのは、タテ20.7cm×ヨコ18.3cmの袋で、これは使用できるとされています。
袋は無色透明、容器は透明でなくてよい
色についての決まりも、容器と袋で違います。「1Lの袋は無色透明なものとしていますが、個々の容器は透明でなくともかまいません」。
袋の側については別の質問でも念を押していて、保安検査場でのトラブルを避けるため無色透明の袋を使うよう協力を求めています。
容器を詰めるときの注意も書かれています。「余裕をもって入れていただきますようお願いいたします。袋のジッパーがきちんと閉じられない場合は、一部を放棄していただく場合があります」。
グラムで書かれているものは、そのままミリリットルに読み替える
「内容量90gとあります。別な容器に詰め替えなければ持ち込めませんか?」という質問には、「密度の違いはありますが、1g=1mLと読み替えることとしています」と答えています。
90gなら90mLとして扱えるので、袋に入れれば持ち込めます。
液体物の話ではないもの
保冷剤は、凍っている状態でもゼリー状でも、100mL(100g)以下の個々の容器であれば袋に入れて持ち込めます。
ドライアイスは液体物の制限の対象外ですが、容器が密閉されていない状態で重量が2.5kgを超えないこと、という条件が付きます。
お酒は、100mL以下の容器であれば袋に入れて持ち込めます。ただし国交省自身が「現実問題としてあまりそのような容器は見当たらないと思います」と書いていて、預けることを検討するよう案内しています。
預ける場合でも、アルコール度数が70%(70度)を超えるもの、お酒の総量が5リットルを超える場合は、持ち込みも預けもできません。
使い捨てライターは液体物制限の対象になり、袋に入れないと客室内に持ち込めません。そのうえで「客室内への持ち込みに限って、一人一個まで」とされています。
国内線には、この制限がない
よくある質問の最後の項目は「国内線でも液体物の制限がありますか?」です。答えは「国内線では、今回の液体物の制限は行われません」。
ただし、液体物検査装置による検査など、通常の保安検査は実施される、と続きます。この決まりは国際線のためのものだ、ということが、ここではっきり書かれています。
SOURCE
この頁の出どころ
引用は、法令の条文と、国の機関が公表している資料からだけ取っています。 ほかのウェブサイトの文章は使っていません。
